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ナポリ食い倒れ

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先週一週間ほどナポリに滞在してました。
滞在した夫の実家は、遺跡で有名なエルコラーノという街をベスビオ山へ向けて車を飛ばして10分ほどで着く中腹あたり、ほとんどベスビオ国立公園の中にあり、ナポリの街を遠景ながら見下ろせる美しいところ。なのですがここまでくるとかなり田舎でもあり、ネットがようやくつながってもとぎれとぎれでほとんど使えない・・・

ローマに戻ってやっといつも通り。

今回のナポリ滞在の目的は、ずばり食材を見てまわること。
やはり最初は、今までで強い衝撃を受けたベスビオのトマトを探してみることに。
・・・でもこのトマトは、だいたいが自家消費用に作っていて、市場で大量生産されることを前提にしていないのが難しいところなのです。

イタリア語で、Artigianaleアルティジャナーレという言葉があります。
これは職人の、手仕事の、といった意味だけれど、いわゆるIndustriale、工業の、つまり産業化による大量生産といった反対にある言葉で、地方分権の意識が高く、家族経営の多いイタリアにはまだまだたくさんのアルティジャー二、つまり職人たちが健在しています。

そんな彼らの作るパスタやトマトは、本当に質が高い。
質が高い、というのはプロ意識の高い職人たちがひとつひとつを丹念に作りこむことに他ならないと常々感じます。今回はそんな彼らの仕事をまずは近くで見ることを目的に。

それはさておき、まずはナポリについてから、恒例の夫の実家での昼食。
イタリアでは、少なくともナポリの休日は、夕食よりも昼食に時間をかけることが多く、1〜2時頃から食べ始めて、終わるのが5時、というのもざら。
もちろん前菜から始まり、それだってプロシュットやらモッツァレッラ・チーズ、オリーブなどてんこ盛り。前菜とパンだけで充分お腹いっぱいになるくらいの量。そこからプリモ・ピアット(たいていパスタとかラザニアなど)、セコンド・ピアット(お肉、お魚)、ドルチェ、カフェなどが次々と。
たいていマンマが台所とテーブルを仕切り、各自のお皿へと次々と取り分けます。
はじめの頃は、どんどんお皿に盛ってもらうのを断りきれなくて、一度ならずともおなかをこわしたことがあります。帰りのチルクム・ベスビアーノ(ベスビオ周遊鉄道)で途中下車したことも(目についたバールに飛び込んでトイレに閉じこもりました・・・ただでさえ日本人なんてめずらしいところだったのに、あぁ恥ずかしい)。
そのうち恒例の昼食がだんだん恐怖になってきて、ローマを出発する前から絶対にものを口にしない、とか前の日にたくさん食べて胃を大きくしておく、などを実践してました。

一度イタリア人の友達に、
「断るのも悪いし、残すのも悪いからどうしていいのかわからない」
と相談したら、
「ナポリ人はよく食べるので有名で、特にお客さんをおなかをすかせて帰したりしたら恥だと思っているから、いっぱいで食べきれません、っていう方がむこうは満足するんじゃないの」
とのこと。

そうか。

何となくわかったし、最近は食べるのにも断るのも慣れてきて、余裕だ、と思っていたら。
久しぶりだったせいか、アンティパスト、ラザニア、メランツァーネ・パルミジャーノ(ナスとパルミジャーノ・チーズのグラタン)・・・あたりから急激に腹痛が。私にナポリ弁を教え込もうをする姑のレッスンをさえぎり、久しぶりにトイレに閉じこもってしまいました。つづく。

その後もまだまだ続いた昼食・・・
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by chicca-blog | 2009-11-12 00:35

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