ローマ vs. パリのユダヤ人街、伝統料理
2010年 10月 27日
久しぶりにローマの写真!ラブ!
ローマにもあったユダヤ人街、ゲットー。
ローマのそれはテベレ川沿いのティベリーナ島の近くにあり、
以前はテベレ川が氾濫すると道に水が溢れ
常に湿気が多く蚊が発生しやすい湿地帯だったと言われる地域にあり、
500年程のかなり長い歴史を持つゲットーのひとつ。
↑ここはゲットーの中にある廃校になった小学校で、今はディスコテーカとして使われています。一度入った事があるのですが、本当に学校の校舎をそのまま使っていて、各教室ごとにバールになっていたりディスコテーカだったり、夜の学校にそのまま忍びこんだようなスリリングな雰囲気
ローマのゲットーのイメージというと
ローマ市内にあるよく保存された歴史的地区、という感じで
実際ゲットーにあるレストランも
ユダヤ料理というよりは
伝統を忠実に守っているローマ料理、という感じで
かなりイタリア料理になじんでいると思います。
お菓子にしてもしかり、で
以前紹介したかなり焦げてるタルトを売るゲットー地区のお菓子屋さんにしても
(焦げてるのは別にして)
ローマの伝統菓子を売るお店のひとつでもあります。
+++++
で、パリはどうかというと。
パリのユダヤ人街は4区のマレ地区にあって
もともとマレ地区自体が色んなブティックが並んでいておしゃれなのと
特に有名なのがゲイがたくさん!の地域で
夜にマレ地区を歩くと
カップルの半分くらいがゲイだったりする地区。
なのでそんな地区にユダヤ人街がひょっと現れるので
あまりローマのような「囲われた」感じはしないです。
「ゲットー」という言い方もされないし
いわゆる「囲い込んで住まわせた」という歴史もないようで、
単純にユダヤ人街と言われているみたいです。
ロジエ通り Rue de Rosiersにあり、
道も綺麗だし、
ユダヤ教の安息日は土曜日になっているので土曜日が休み、
代わりに日曜は営業しているお店が多いので
日曜に空いているお店が少ないフランスでは
日曜日にかなり賑わう地域でもあります。
そしてなによりこの通りで有名なのが
ファラフェル!
これはひよこ豆かそら豆をすりつぶして香辛料を混ぜて揚げたファラフェルを
トマト、キャベツ・ラディッシュなどの野菜と一緒にナンのようなパンに挟んだもので、
この通りに来ると香辛料と揚げ物の匂いで充満しています。
このお店のはフランスに来る前から、
先にフランスに旅行に来ていたローマの友達から
「おいしいから絶対行ってみて!」と勧められていたところ。
いくつかお店があるのですが、
いっつも行列してるのですぐわかりました。
ラス・デュ・ファラフェル
34, rue des Rosiers 4e
Metro: S.Paul
確かに揚げたてかりかりで
なかがしっとりやわらかくて絶品。
ローマのゲットーと比べると
こぎれいで、食べ物も北アフリカの影響が濃い感じです。
以前は東欧からのユダヤ人が多かったそうなのですが、
50年代以降に北アフリカのユダヤ系移民に変わっていったそうなのです。
なので今でもお店ができた年代によって、
東欧系と北アフリカ系のユダヤ料理にわかれるそうです。
パリでもモロッコをはじめアフリカ料理の影響が強いし、
レバノン料理なんかのお店もけっこうあるので、
イタリアのように「イタリア料理一色」ではない
旧植民地料理と混ざったフランス料理文化というのが
こういうところでも見られて興味しんしんでした。
by chicca-blog | 2010-10-27 01:36 | 食コラム