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M.O.F. & アルノー・ラエール

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少し前のことになりますが
18区、モンマルトルの近くにある
アルノー・ラエール
というパティスリーへ行きました。

ここは2007年にパティシエM.O.F.を獲得した
アルノー・ラエール氏のお店で、
M.O.F.というのは国家最優秀職人章のことで
日本でいう「人間国宝」に値するものらしいです。

(そういえば幼い頃、人間でありながら国宝・・・
という言葉の響きに魅了され、両親に
「将来、ワタシ人間国宝になりたいんだけどどうやったらなれるの?」
と聞いて両親を絶句させたことが・・・)



最初にここに行こうと言い出したのは旦那で、
M.O.F.の話になるといつも
「イタリアとフランスの食文化に対する捉え方の違い」
の話になるのですが、

フランスで一流レストランのシェフ、
ましてやM.O.F.のシェフともなると
一流スポーツ選手のような国民的大スターで
ものすごい尊敬のされ方をするけれど、
イタリアだとそんなことはない、

いつまでも
「ナポリのピッツァ」
「ローマのトラットリア」、
「マンマのパスタ」、

どんな偉大なシェフでも一職人でしかないし、
(これはある意味どこの国でも同じですが)
いつまでも「イタリア料理は地方料理」、
国として文化としてフランス程食文化が認められていない、
というんですね。
イタリア食文化自体の価値が高められていない、というか。


確かに、
最近はイタリアでもシェフやソムリエがもてはやさて
テレビなんかへの露出も増えていると思うんですが、
フランス程敬意が払われているかというと
それは違うという気がするし、、


その地方性がまたイタリアの良いところでもあると思うんですけれどね。


そういえば先日ユネスコの無形文化遺産に
イタリアを含む地中海式の伝統料理として
地中海式ダイエットの登録が決定されたそうですが、

確かに、イタリアの外に出てみて、
イタリアは自分たちで自分のことを認めるより
国外からの方がより賞賛を得ている気がします。
良いものがないのではなくて、
良いものを認証してブランドとして発信していく力が弱いというか。

フランスは逆に良いものもあるし
そういうものをブランド化していくマーケティングもとても上手い、
と実感することが多いのですよね。





・・・といつもイタリアの話になってしまうんですが
そのモンマルトルのM.O.F.パティシエのお店へ行きました。



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球体のチョコレートの中に
チョコレートムース+下がブラウニーの斬新!ガトーや
フランボワーズ入りのモワルショコラ、
(これは中のガナッシュをそのまま食べてもおいしいし、
レンジで数秒温めてとろっとさせて食べてもおいしい!)
奥のはタルト・タタン。

このタルト・タタンの下のクランブルに塩がかなり効いていて
ちょっとびっくりする程だったのですが
甘味とのコントラストでおいしくて、
調べたらシェフはブルターニュ出身の方なんですね、
この強烈な塩のインパクトは記憶に残りました。


ARNAUD LARHER
53, rue Caulaincourt
(18区)

by chicca-blog | 2010-12-07 07:48 | パリのお菓子・お菓子屋さん

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