カテゴリ:食コラム( 14 )

ローマ vs. パリのユダヤ人街、伝統料理

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久しぶりにローマの写真!ラブ!



ローマにもあったユダヤ人街、ゲットー。

ローマのそれはテベレ川沿いのティベリーナ島の近くにあり、
以前はテベレ川が氾濫すると道に水が溢れ
常に湿気が多く蚊が発生しやすい湿地帯だったと言われる地域にあり、
500年程のかなり長い歴史を持つゲットーのひとつ。


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↑ここはゲットーの中にある廃校になった小学校で、今はディスコテーカとして使われています。一度入った事があるのですが、本当に学校の校舎をそのまま使っていて、各教室ごとにバールになっていたりディスコテーカだったり、夜の学校にそのまま忍びこんだようなスリリングな雰囲気



ローマのゲットーのイメージというと
ローマ市内にあるよく保存された歴史的地区、という感じで
実際ゲットーにあるレストランも
ユダヤ料理というよりは
伝統を忠実に守っているローマ料理、という感じで
かなりイタリア料理になじんでいると思います。


お菓子にしてもしかり、で
以前紹介したかなり焦げてるタルトを売るゲットー地区のお菓子屋さんにしても
(焦げてるのは別にして)
ローマの伝統菓子を売るお店のひとつでもあります。









+++++




で、パリはどうかというと。

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パリのユダヤ人街は4区のマレ地区にあって
もともとマレ地区自体が色んなブティックが並んでいておしゃれなのと
特に有名なのがゲイがたくさん!の地域で
夜にマレ地区を歩くと
カップルの半分くらいがゲイだったりする地区。

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なのでそんな地区にユダヤ人街がひょっと現れるので
あまりローマのような「囲われた」感じはしないです。
「ゲットー」という言い方もされないし
いわゆる「囲い込んで住まわせた」という歴史もないようで、
単純にユダヤ人街と言われているみたいです。


ロジエ通り Rue de Rosiersにあり、
道も綺麗だし、
ユダヤ教の安息日は土曜日になっているので土曜日が休み、
代わりに日曜は営業しているお店が多いので
日曜に空いているお店が少ないフランスでは
日曜日にかなり賑わう地域でもあります。


そしてなによりこの通りで有名なのが
ファラフェル!

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これはひよこ豆かそら豆をすりつぶして香辛料を混ぜて揚げたファラフェルを
トマト、キャベツ・ラディッシュなどの野菜と一緒にナンのようなパンに挟んだもので、
この通りに来ると香辛料と揚げ物の匂いで充満しています。

このお店のはフランスに来る前から、
先にフランスに旅行に来ていたローマの友達から
「おいしいから絶対行ってみて!」と勧められていたところ。
いくつかお店があるのですが、
いっつも行列してるのですぐわかりました。


ラス・デュ・ファラフェル
34, rue des Rosiers 4e
Metro: S.Paul

確かに揚げたてかりかりで
なかがしっとりやわらかくて絶品。




ローマのゲットーと比べると
こぎれいで、食べ物も北アフリカの影響が濃い感じです。
以前は東欧からのユダヤ人が多かったそうなのですが、
50年代以降に北アフリカのユダヤ系移民に変わっていったそうなのです。
なので今でもお店ができた年代によって、
東欧系と北アフリカ系のユダヤ料理にわかれるそうです。


パリでもモロッコをはじめアフリカ料理の影響が強いし、
レバノン料理なんかのお店もけっこうあるので、
イタリアのように「イタリア料理一色」ではない
旧植民地料理と混ざったフランス料理文化というのが
こういうところでも見られて興味しんしんでした。
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by chicca-blog | 2010-10-27 01:36 | 食コラム

フレンチ介護食

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去年日本に帰国した時に、
帰りの便は一人だったので
空港で時間を持て余し手に取った一冊。

共同通信社が出している、
「進化する日本の食」という新書で
ざっと日本の今の状況なんかがわかるかなと思ったのですが、
中でも多田鐸介さんの「フレンチ介護食」
というコラムがものすごく自分の助けになりました。

彼は多くの料理人と一緒で
若いうちにフランスに渡り星付きレストランを渡り歩き、
日本帰国後も同様に
国内の一流店で働くのですが、
その後調理機器メーカーの調理顧問にヘッドハンティングされたとき
病院や介護施設で働くうちに食べ物を飲み込むことができない
末期がんの男性にゼリーを食べてもらったとき、
介護食の世界に進むことを決意。

ハーブやはちみつ、オリーブオイルなどの自然食品を研究し
アンチエイジングのレシピ作り、
フランス料理とアンチエイジング食材を融合させた
「新介護食」の創作を続けられています。

あいにく日本にいるときに知らなかったので
実際商品を見たりはできなかったのですが
写真で見る限り、今までの介護食とは思えないほど
見た目が本当に美しい。



意外にもフレンチの技法は介護食に向いているらしく、
歯触りを残す日本食に比べて
フレンチの技法では裏ごしたりすりつぶしたりムース、ソースなど
様々な技法が役に立つそうです。


自分がやっていることの先に何があるのかとか
やることの意味を考えたりすることは私はすごくありますが、
一度技術を身につけたらそれをどう使うのは
それぞれなのだし
やっていくうちにわかっていくこともあるのかもと
今更ながら考えてしまいました。
この方に比べたら料理人の世界のはじっこの方にいる私ですが
自分のやることの先にこういう道もあるのかと思うと
ものすごくはげまされる気になりました。




インタビュー記事はこちらから)






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by chicca-blog | 2010-05-30 08:25 | 食コラム

ワインテイスティング・デイ

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時々、旦那さんの為に
ワインを数本買ってきて銘柄を隠し
うちでブラインド・テイスティングをします。

だいたい一回に4〜5本くらいで赤か白のどちらか、
選ぶのはできるだけ北と南イタリアのワインを混ぜること、
普段あまりうちでは選ばないような銘柄を選ぶこと、
ひとつくらいは海外のワインを混ぜたりすること
などなど。



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やっぱりワインなので
だいたいテイスティングを始める時間は夕方くらい。



そういえばポルトガルのポルトへ行った時
できるだけたくさんの製造所を回るため
朝の10時からポルト酒を飲みまくった思い出・・・

アルコール度数も高いし、
ものすごい胃への負担だったんですが
どこを見てもみんな普通にポルト酒を普通に朝から飲んでいて
なんだかいい街だなーと思いました(←結局酒好き)。


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今回は近所のスーパーとかエノテカでイタリアワインを揃え、
ひとつだけオーストラリアのワインを混ぜました。
それだけはテルミニの近くのエノテカ、トリマーニへ。
ここはやっぱりイタリアだけじゃなく
海外の良いワインもたくさん手に入ります。

このエノテカのトリマーニ一族から本も出ています。
「CENTOVINI チェントヴィーニ」という本で、
イタリアのワイン100本を紹介しています。
一本一ページくらいなのでさらっと
イタリアのワインを知るには良い感じ。


エノテカ
Trimani トリマーニ
Via Goito 24 roma
(テルミニ近くです)







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by chicca-blog | 2010-05-19 03:18 | 食コラム

香階とトルタのハーモニー

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今日は雨もなく久しぶりにすっきりと晴れて
とても気持ち良い一日。
歩いていても暑すぎず寒すぎず、
半袖で歩いてちょうど良い感じ。

これがもうちょっとすると昼間は出歩けないほど
暑くなりますからねー、
5月は本当にいい季節です。


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さて、昨日の香料のはなしの続きです。


香りを表現するとき
「シトラス・ノート」
みたいにいったりしますが、
「ノート」という言葉はもともと音楽用語で、
音、曲調、旋律などを意味するもの。
香料では香りの組み合わせを表す香調の意味で使われます。

この場合
シトラス・ノートといえばレモン、オレンジ、ライム
などの新鮮で爽やかな柑橘系の香調を表します。


音階と香調を結びつけた試みに、19世紀のイギリスの香料研究者
S.ピースが考案した音階ならぬ香階というのがあって、
46種の天然香料を自然音階にならって音階のように並べたものだそうです。



一部を抜粋してみると

ド 樟脳
レ アーモンド
ミ オレンジ
ファ 黄水仙
ソ ライラック
ラ トンカ豆
シ スペアミント
ド ジャスミン
・・・

などと46種の香りがひとつの音階あてはめられて
次々とならんでいるわけです。



そこで例えば
2オクターブ違うジャスミンとローズは調和するし、
和音のドミソの場合
ド 白檀
ド ゼラニウム
ミ アカシア
ソ オレンジフラワー
ド 樟脳

で香気的にも調和がとれているらしいです。

ちょっと香階が書ききれないのと
↑これが実際どれほど調和できてるのかまでは
よくわからなくて(汗)、
上手いこと説明できてないんですが、
この香階という発想はすごいなぁと思ってしまいます。

(今ざっとgoogleで探したら香階が全て載っているサイトがありました、
興味がある方はこちらを参考にしてみてください!)



香階まではいかないんですが、
あのスペインのEL BULLIで
7年間シェフ・パティシエを務めたOriol Balaguerの本で、
一台のケーキを作る際の
ムース、クリーム、土台のビスキュイの
組み合わせの表が載っていて、
例えば

「洋梨のムース+ユーカリミントのクリーム=フィナンスィエのビスキュイ」
「生チョコレートのムース+オレンジクリーム=アーモンドのビスキュイ」


などなどケーキを一切れ口に含んだ時の味のハーモニー、
食感が一番合う組み合わせの提案が一覧表になっていて、
しかもこの組み合わせの場合ムースは何センチ、クリームは何センチ・・・
といったところまで書かれていてまったく細かい。

ケーキを作る時もちろんこういった組み合わせを
つくる前に考えるでしょうが、
こういうのもこの香階みたいに
「和音のケーキ」とか??
試してみるのもおもしろそう。


いつか私も「味階」が作れる日が来るでしょうか・・・
うーん先は長いです!






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by chicca-blog | 2010-05-13 22:22 | 食コラム

香りの世界とバラの谷

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先週旦那さんの弟の彼女(ブルガリア出身)が家に泊まっていた時、
そういえばブルガリアってバラの香料の生産地として有名という話を思い出し、
そのことを聞いてみました。

実際かなりギリシャ寄りの彼女の街は
バラの主な生産地であるブルガリア中部からは離れていて

「うーん、特にバラを栽培してるところみたわけじゃないけど、
バラのジャムとかは普通に売ってるよ」

で、次回の帰国の時には買ってきてもらう約束をしてしまった。
楽しみ〜

で、そういえば去年日本に帰国したときに買ってきていて
読みかけだった、その香りのを完読。



甘い題名の割には資生堂の研究員の方の本なので専門的で、
主に香水などの原料や調香に関することが多いです。

読みやすくはないんですが、
チョコレートのテイスティングの時など、
味において「香り」が占める率がかなり高いのに
香りについて貧弱な表現と知識しか持たないのはどうかと
ずっと思っていたのでいい機会でした。



そのブルガリアのバラの香料1kgを得るには、
3トンの花びらを摘み取らなければいけないそうで、
(個数にすると約470個のバラの花)
「バラの谷」と呼ばれるブルガリア中央に位置する
幅5kg、長さ50~60kg、標高200~600mの地域で
5月末から6月中旬までの早朝に摘み取りが行われるそうです。
もうすぐですねー。
一面のバラの谷、みてみたいものです。





イタリアの主な香料生産は
イリス、レモン、オレンジ、オレンジ・フラワー、ペパーミント、すみれ。

他のヨーロッパでは
香料の聖地、南仏グラースを中心に広がるフランスで、
ゼラニウム、ジャスミン、ラベンダー、ミモザ、オレンジ・フラワー、ローズ、すみれ。

さらに、スペイン
ユーカリ、レモン、オレンジ、ローズマリー、タイム。

などが主要生産国で、
南地中海らしいさわやかな香りが続きます。



ちょっと長くなったので次回に続きます。







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先週袋一杯にもらった、
義父が育てている採れたてのそら豆を
一週間たった今、
まだ必死に白ワインとペコリーノで消費しながら書いてたんですが、
そら豆がものすごい新鮮で割るとぱりっとします。
へたなスーパーで買うと買った日から皮がふにゃ〜んとしてるんですが、
あれは採ってから何日たってるんだろう?
ものすごいそら豆消費量に残骸をみた旦那さんが絶句してました。
そういえばナポリにはそら豆とペコリーノの歌があって、
その組み合わせで食べるといつもその歌が頭の中に流れます。
ナポリなまりで
「ウォ プェクリ〜ヌォ〜 コ〜ン レ ファ〜ヴェ〜♪」
みたいに聞こえます。
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by chicca-blog | 2010-05-13 03:36 | 食コラム

GRAPPA!

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(既にかなり減っているのはスルーして下さい・・・)



最近グラッパのグラスをもらい、
じゃあ仕方ないという言い訳をしつつグラッパを買いました。

「どれだけ食べてもグラッパを飲めばOK」
なわけはないんですが、
食後にグラッパをぐいッと飲むと胃が刺激されて消化を促す、
とイタリアでは考えられていて、
digestivo(ディジェスティーボ=食後酒、消化を助けるという意味も)
のひとつとして飲まれます。

買ったのはNONINO ノニーノのトカイ種からのグラッパ。


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グラッパは
ぶどうの搾りかすを発酵させたアルコールを蒸留して作る蒸留酒のひとつで、
アルコール度数は38〜45度とかなり高め。

ブランデーなどと違い多くは樽熟成を行わずに
ぶどう本来の香りを残すのが特徴、
そのため無色透明なものが多いです。

1970年頃まで余ったぶどうの搾りかすをただ集めて作る、
余り物を再利用するだけの質の低いものが多かったらしいです。



で、品質の向上を求めて初めて単一のぶどう品種の
搾りかすを集めて作られたのが1973年、
ノニーノでピコリットという単一品種を使って作られたのが最初です。

そこからぶどうの品種自体の特徴がグラッパに現れるようになり、
グラッパの味だけでなくイメージも一気に向上、
この手法を真似するメーカーも増え、
グラッパ全体の質が向上したそう。



ノニーノはフリウリのメーカーだけあって、
トカイ、ピコリットの他にも
ミュラー・トゥルガウ、
ソーヴィニョン、
リボッラ・ジャッラなどの、
フリウリ地方の香りの良い品種を使ったグラッパを作っていて、
どれも試してみたいところ。



グラッパがどうも辛口すぎるという場合は
ACQUA VITE D’UVAアクアヴィーテ ドゥーヴァ
(ぶどうのアクアヴィーテ)がおすすめ。

アクアヴィーテはぶどうの搾りかすだけではなく
ぶどう果汁も醗酵させて蒸留するので、
よりフルーティーな味わいでグラッパより香りよく飲みやすいです。
(といってもアルコール度数が低いわけではないんですが)

ノニーノの場合、「UE ウエ」という名前で出しているのが
全部ACQUAVITEのラインです。



・・・というかこれ、
ソムリエのコースでしつこ〜くたたきこまれます。

「GRAPPAとACQUAVITEの違いは!」

「GRAPPA ー VINACCE(ぶどうの搾りかす)!!」
「ACQUAVITE ー UVA(ぶどう)!!!」

ちょっと軍隊っぽく。

コースで勉強したことをだんだんと忘れてきてる私でも、
これははっきり思い出せるくらい(笑)。
これからソムリエコース受講希望の方は
覚えておかれると良いと思います。。



私としてはノニーノの3人の看板娘たちがグラッパの写真より大きいとか、
カンティーナでちょっとモデルポーズをとったりしているのが
いかにもイタリアのメーカーだなぁという気がして
そっちの方もちょっと気になったりするんですが、
グラッパに革命をおこした、
すごいメーカーと思います。



noninoのサイト(英語、イタリア語)






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by chicca-blog | 2010-04-30 09:04 | 食コラム

チョコレートのテイスティング

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チョコレートにしろワインにしろ、
早く味わいたい一心でついすぐ口に運んでしまいがちなのですが、
やっぱりちゃんとテイスティングすると
今まで感じなかった味まで感じられたり記憶に残ったり。


といってもチョコレートって
コーヒー、紅茶のように鑑定方法が定着しているわけでもなく
ワインのソムリエなる存在があるわけでもなく、という感じで
ちょっと前まで調べてもなかなかテイスティング方法がわからなかったりしましたが、
イギリスのクロエ・ドゥートレ・ルーセルの本、
『THE CHOCOLATE CONNOISSEUR(チョコレート鑑定士)』
(日本では「チョコレートバイブル」というタイトルで翻訳本が出ています)
が発売されてからチョコレートのテイスティングについて語られることが多くなった気がします。

というわけで、テイスティングについて勉強したことをまとめてみました。
(今日はかなり長いです!)



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【準備】

テイスティングの前にはタバコ、コーヒーなどの刺激の強いものは避ける。
本の中では、彼女は朝5時に起きて会社に行く前にテイスティングするそうですが、
これは各自集中できる時間で良いのでは(早速弱気になってますが)・・・
数種類テイスティングする場合は間に水を飲むなど、
常に口内をニュートラルな状態にしてから試す。

個人的には、初めての場合数種類試してみるのがいいと思います。
ひとつだけだと、それがスタンダードに感じられてしまって
それが酸味が強いのか甘味が強いのかなどの判断が下しにくいと思うので。




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【テイスティング】

1.見る
表面がなめらかでつやがあるか、テンパリングされているか、
ブルーミングなどの劣化がないか。
前回紹介したようなモディカチョコレートなどはテンパリングされていない特殊なチョコレートで、
見た目で特徴がわかることも。


2.触る
堅いか柔らかいか?
べとべとしているか、ざらざらしているか、じゃりじゃりしているか、すべすべしているか?


3.聞く
割った時の音を聞いてみる。
カカオの含有量が多いチョコレートは乾いたぱきっという音をたて、
ホワイトチョコレートの場合は音はそれほどしない。
無理な力をいれずに割れることはカカオマスとカカオバターのバランスが良い証拠。


4.香る
香りには外気からの香りと口に含んだときに鼻に抜ける香りとのふたつがある。 
後者は鼻をつまんで食べてみるとどんな味がするのかほとんどわからなくなるように、
味覚が香りに多くを依存していることがわかる。

この場合の「香る」は前者、まず口に入れる前の外気からの香りによるもの。
ワインやコーヒーと違ってチョコレートの香りは少しわかりにくいかとは思うんですが、
チョコレートを軽くこすり、手のひらで包んで匂いを嗅いでみると
包みを開けたときのフレッシュな香りがよみがえり知覚しやすくなります。

「チョコレートバイブル」には、口に含む前に香りで
そのチョコレートがどんなクオリティーのものかわかるとも書いてあります。


彼女がテレビ出演をしたときに、
目隠しをして香りだけでそのチョコレートのレベルを当てるというコーナーで、
彼女が見事全て当ててみせたというエピソードがありました。
曰く、安いチョコレートはヴァニラの甘ったるい香りが強く、
質のいいチョコレートは木やスパイス、花などの複雑な香りがするのですぐわかる、と。


ワインのテイスティングでも、時々
「このワインはBOCCA(口)よりNASO(鼻)の方が良いワイン」
と表現したりすることもあって、
口に含んだときよりも香りの方が複雑でおもしろいことがあります。
こういうのはテイスティングの興味深いところです。


5.味わう
チョコレートの小さい一片を口に含み軽くかんで香りを口の中に引き出したあと、舌の上でゆっくり溶かす。
どのようにチョコレートは溶けるかにまず集中する。
なめらかに溶けるか、ざらざらするか、べたべたするか(植物油脂を使用している場合はべたつく)。

その後、いよいよ味わってみましょう。



・甘味
甘さは舌の先で感じます。
甘さは大切ですが適切であることが重要で、甘さ過剰は質が低い証拠、
欠点を甘さで隠そうとしています。


・苦味
舌の中央の奥の方で感じる。
初心者に質の良いチョコレートを味見させると、
「苦い」とたいていの人が言うそうですが、
その苦みこそ評価しなければいけない新しい味なのだと思って良いです。

・渋味
反対に渋みは質の低いチョコレートに時々見られ、これは欠点。

・酸味
適度な酸味は多くの食品に必要な要素で、舌の両側で感じる。

・塩味
口に含んだ時すぐに感じる味で、甘味よりも長く続く。
舌の両側、手前と奥で感じる。




また
1.口に含んだ時鼻にぬける芳香
2.口で溶けた時の風味
3.飲み込んだあとの余韻
各段階の味の変化にも注目しましょう。
良いチョコレートは余韻がとても長いです。







本にあった基本のリストをのせておきます。

【TASTING WHEEL】

SPICY
LIQUORICE, VANILLA

NUTTY
ALL NUTS

ROASTED
ROASTED ALMONDS, CARAMELISED SUGAR, CARAMEL, COFFEE, COCOA, TEA,
TOBACCO

FRUITY
RED BERRIS, TROPICAL FRUITS, PRESERVES, DRIED RAISINS, DRIED PLUMS,
DRIED BANANAS

FLOWERY
JASMINE, ROSE, ORANGE BLOSSOM

VEGETABLE
HAY, WOOD, MUSHROOMS, MOSS, FRESH GRASS

MISCELLANEOUS
LEATHER, BEESWAX, HONEY, BREAD/TOAST, CREAM/MILK, BUTTER




あるコーヒー鑑定士の方は、
鑑定士というのは特別すぐれた「鼻」や「舌」の持ち主というよりは、
味の記憶力が良いことだとおっしゃっていました。

テイスティングを始めた時は何も感じられないということが起こると思いますが、
最初のうちはテイスティングの表を横におきながら
そこに書いてある味や香りを少しでも感じたらチェックしていく、
という方法で良いと思います。

(旦那さんはそんなの邪道だよ!と言ってましたが、
ヤツは昔ソムリエの最初のコースで私のノートの丸写しをしていました)

そのうち表なしでできるようになり表に書かれてること以外の味も感じるようになります。
「この味、どっかで食べたことある味だけど何か思い出せない・・・」
ということもあったりして、
そういう時鑑定士というのは確かに味の経験が豊富で
それがすぐにつながる能力なのかもと思ったりします。




チョコレートのテイスティングも奥が深く複雑ですが、
テイスティングを繰り返すことでどの土地でどんな味のカカオが収穫されているかや
製造方法なども理解できるようになりはず・・・!
「良いチョコレートは良いカカオから」を目指して!


参考サイト
「love choco」
さらに詳しいチョコレートのティスティングの仕方が書かれてます。





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by chicca-blog | 2010-04-24 08:24 | 食コラム

AMEDEI アメデイチョコレート

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アメデイは、1990年にトスカーナのピサ近郊、
ポンテデーラにテッシエリ兄弟により設立。

兄アレッシオ・テッシエリ(Alessio Tessieri)
がカカオ豆の買い付け担当、
妹チェチリア・テッシエリ(Cecilia Tessieri)
が製造担当。


彼らの目指すところはずばり
「ワインのようにチョコレートを作ること」で、
良いワインは良いぶどうからしか生まれないように、
良いチョコレートはまず良いカカオから、
という理念のもとに
まずカカオが生産される農園をまわり
品種を限定して栽培方法を管理、
また農家とともにカカオを育てる栽培者にもなっています。

これゆれアメデイのチョコレートは
「チョコレートのロマネコンティ」と称されることも。




以前フェアトレードのことを書いたのですが、
カカオはコーヒー豆や紅茶とほぼ同じく、
生産国が発展途上国、
消費国が先進国という構図になっていて、
その間で貿易が行われるとどうしても経済力のある先進国に
優位な取引が行われることになります。


その関係を是正しようと、
途上国から適正な価格で買い求めるようにと
始まった活動がフェアトレード。




日本にいる頃、
商社でコーヒーを扱った仕事をしていたのですが、
どうにもこの先進国主導の貿易の構造に限界を感じて、
ワインのような生産者との関係を求めて
ソムリエの勉強を始めた、
というのもきっかけのひとつにあるのですが、
アメデイのように自分たちで関係を変えていき
最高級のものを生み出す、
というのはもう本当に、
ものすごく頭が下がります。
自分が本当に好きなものなら
自分が変えていかなきゃいけないんだなぁと。




私は2年前にアメデイの工場へ見学に行って
その時工場を見せて頂いて説明してもらったのですが、
これがまたすごい。



カカオ豆からチョコレートになるまで、
焙煎、磨砕、コンチング、テンパリング
という製造過程をとるんですが、


まず焙煎後カカオニブと外皮をわける時、
雑味がでないようにかなりのカカオの外皮部分を
とりのぞいているそうです。
まさに吟醸酒をつくるように。

その後磨砕の段階で石臼で圧力をかけて
カカオと砂糖をすりつぶしていくのですが、
その時12ミクロンの粒子になるまで精製されます。
(通常チョコレート一般に適用される、
ざらつきを感じない程度の粒度は20〜50ミクロン以下)


そしてコンチング、
全ての材料を完全に乳化させる過程ですが、
一般には乳化剤(大豆レシチン)を添加して24時間で練り上げるのに、
アメデイでは乳化剤を使わず72時間かけて完成させます。



あの原料に、この製法。



なんというか、フェアトレードにしろアメデイにしろ、
好きならとことんつきつめて質をどんどん高めていって、
同時にだめなところをどんどん自分で改革してく姿勢に、
知れば知るほど感激してしまうんですよね。
仕事のモデルならぬ人生のモデルです。






アメデイHP


チョコレートの試食のところまで書こうと思っていたんですが
長くなったのでまた今度!






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by chicca-blog | 2010-04-08 08:00 | 食コラム

シンプルな感覚とマルケージの本

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イタリアで初めて三ツ星を獲得したシェフ、
グアルティエロ・マルケージの本、「Oltre il Fornello」。

ヌオーバ・クッチーナ・イタリアーナを語った本かと思いきや、
ものすごく丁寧に基礎が語られている本でした。
(→マルケージについてはいつも参考にしている
この方のサイトで詳しく説明されてます)


実際マルケージは料理学校「ALMA」の学長を務めていて、
これから料理人を目指す若者へ向けて書かれ、
パスタの茹で方からソースの基本、だしの取り方など
イタリア料理のアンティパストからデザートまで
基本中の基本に答える内容なのにありきたりではないんです。


印象的だったのが、
「野菜をアルデンテに茹でること」。
これをラタトゥユのレシピにしろ、
いろんなところですごく強調しているんです。

ご存知の方も多いと思いますが、
イタリアは付け合わせの野菜なんかを
親の敵のようにくったくたに茹でた上、
色止めなんてしないのでできあがりが
茹で過ぎで黒ずんでいることが多いんです。


マルケージはイタリア料理を洗練させた、
という言い方をされますが
こういう素材ひとつひとつを丁寧に見直していって
最良の食べ方を見つけていったのかという気がします。



マルケージ自身も料理について、
「複雑な料理は失敗してもごまかしがきく。
しかしシンプルな料理は失敗したらすぐわかる。
ごまかせない。
だから少しでも失敗したらただ作り直すだけである。」



と書いていて、
これすごく単純な言葉なんですが、
料理界にいた人なら一度は考えたことがあるというか、
いや毎日こういうことに向かい合ってるんじゃないでしょうか。

シンプルなものって簡単なようで難しい、
複雑なものは見栄えがするしごまかしがきく。
だからなんとなく複雑な方に逃げて行く時期ってあると思うのですが、
それを続けていてもそこに答えはないんですよね。行き詰まる。



無印良品のデザインなどを手がけている
原研哉「デザインのデザイン」
という本で、
世界は複雑から始まり、シンプルな感覚を発見していく、というんですが
やっぱり料理もそういうことがあるんじゃないでしょうか。

いきなりシンプルなものを作ろうとすると
稚拙なものしかできない。

かといって複雑なものから
なんでもそぎおとすことだけがシンプルなのではなく、
「必要なものが全てそこにつまっている」
ことを見極めるバランス感覚なのかなと
いろいろなことを考えさせられました。


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Gualtiero Marchesi
‘Oltre il fornello’
agosto 2009
Rizzoli





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by chicca-blog | 2010-03-27 06:42 | 食コラム

イタリアのフェアトレード

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「途上国の生産者を対等なパートナーとし、
適正な価格で継続的に取引をして公平な貿易を目指す取り組み」

フェアトレード



活動自体は、1960年代イギリス、ドイツで始まったといわれています。


イタリアのフェアトレードはequo e solidaleと呼ばれ、
イタリアで一番最初のフェアトレード組合の
Altro Mercato アルトロメルカート(もうひとつの市場)」
が1988年に設立されています。


二年前の1986年が日本におけるフェアトレードの始まりなので、
だいたい同じ頃。


こういう運動って、ヨーロッパでも北の方が熱心で
イタリアなどラテン系はたいてい遅れがちなものですが、
このアルトロメルカートは世界第二位の規模・売上高なのだそうです。


取引先はラテンアメリカ、アジア、アフリカなど。
40カ国以上、150以上の小さな農園や手工業の製品を取り扱っているそうです。


主な商品はコーヒー、紅茶、カカオ、ブラウンシュガーなどの、
特に先物取引による弊害が大きい商品や手工業品が中心で、
私もいつもブラウンシュガーとチョコレートを買います。


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少し前から、イタリアのレストランでも
フィリピン産のMASCOBADOという砂糖が流行って、
マスコバドのジェラート、
と謳っているものなんかがたくさんありましたが、
これ沖縄の黒砂糖とほとんど同じような外見・味。

イタリアの普通のスーパーでブラウンシュガーといえば
デメラーラのようなものしかなかったので、
かなりめずらしいかった模様でよく売れてました。
こっちではリコリスの香りの砂糖、と表現されたりします。
これもフェアトレード製品。



黒砂糖なら、カルシウム含有量は白砂糖の150倍、
骨、歯を強くする、と聞いたので、
カフェにはいつもこれを使うことにしたんです。
くせがあるかと思ったけど、意外と違和感なくあいます。


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しかもチョコレート製品も全部ブラウンシュガーを使ってあるので、
こっちもコーヒーと同じ理由でいつも食べ過ぎます。






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今日は久しぶりに晴れて土曜日、
例のカンポ・ディ・フィオーリのメルカートに行ったらすごい人でした。


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野菜だけじゃなく花も売ってます。春色・・・



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こういう風に年をとるのもいいなぁ
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by chicca-blog | 2010-03-14 07:27 | 食コラム