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AMEDEI アメデイチョコレート

AMEDEI アメデイチョコレート_c0220786_7472619.jpg




アメデイは、1990年にトスカーナのピサ近郊、
ポンテデーラにテッシエリ兄弟により設立。

兄アレッシオ・テッシエリ(Alessio Tessieri)
がカカオ豆の買い付け担当、
妹チェチリア・テッシエリ(Cecilia Tessieri)
が製造担当。


彼らの目指すところはずばり
「ワインのようにチョコレートを作ること」で、
良いワインは良いぶどうからしか生まれないように、
良いチョコレートはまず良いカカオから、
という理念のもとに
まずカカオが生産される農園をまわり
品種を限定して栽培方法を管理、
また農家とともにカカオを育てる栽培者にもなっています。

これゆれアメデイのチョコレートは
「チョコレートのロマネコンティ」と称されることも。




以前フェアトレードのことを書いたのですが、
カカオはコーヒー豆や紅茶とほぼ同じく、
生産国が発展途上国、
消費国が先進国という構図になっていて、
その間で貿易が行われるとどうしても経済力のある先進国に
優位な取引が行われることになります。


その関係を是正しようと、
途上国から適正な価格で買い求めるようにと
始まった活動がフェアトレード。




日本にいる頃、
商社でコーヒーを扱った仕事をしていたのですが、
どうにもこの先進国主導の貿易の構造に限界を感じて、
ワインのような生産者との関係を求めて
ソムリエの勉強を始めた、
というのもきっかけのひとつにあるのですが、
アメデイのように自分たちで関係を変えていき
最高級のものを生み出す、
というのはもう本当に、
ものすごく頭が下がります。
自分が本当に好きなものなら
自分が変えていかなきゃいけないんだなぁと。




私は2年前にアメデイの工場へ見学に行って
その時工場を見せて頂いて説明してもらったのですが、
これがまたすごい。



カカオ豆からチョコレートになるまで、
焙煎、磨砕、コンチング、テンパリング
という製造過程をとるんですが、


まず焙煎後カカオニブと外皮をわける時、
雑味がでないようにかなりのカカオの外皮部分を
とりのぞいているそうです。
まさに吟醸酒をつくるように。

その後磨砕の段階で石臼で圧力をかけて
カカオと砂糖をすりつぶしていくのですが、
その時12ミクロンの粒子になるまで精製されます。
(通常チョコレート一般に適用される、
ざらつきを感じない程度の粒度は20〜50ミクロン以下)


そしてコンチング、
全ての材料を完全に乳化させる過程ですが、
一般には乳化剤(大豆レシチン)を添加して24時間で練り上げるのに、
アメデイでは乳化剤を使わず72時間かけて完成させます。



あの原料に、この製法。



なんというか、フェアトレードにしろアメデイにしろ、
好きならとことんつきつめて質をどんどん高めていって、
同時にだめなところをどんどん自分で改革してく姿勢に、
知れば知るほど感激してしまうんですよね。
仕事のモデルならぬ人生のモデルです。






アメデイHP


チョコレートの試食のところまで書こうと思っていたんですが
長くなったのでまた今度!






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# by chicca-blog | 2010-04-08 08:00 | 食コラム

パスクワを過ぎて・・・

パスクワを過ぎて・・・_c0220786_3301629.jpg


パスクワが終わり春が来て
晴れの日が続いて気持ちいいですね。

ご想像通りパスクワでは食べ過ぎ、
旦那さんは昨日から、
私は今日から胃痛と腹痛に悩まされています。

砂糖が簡単に手に入らない頃のお菓子が
のどがひりひりするほど甘いように、
伝統食って「ハレ」の料理でものすごく油気が多い料理が続くので
どうしてもきついです。

お菓子がどんどん甘くなくなっていくように、
全然変わらないように見えるイタリアのこういう行事の食事も変わっていくのかな
と昨日ちょっと思いました。

ダイエット志向でもないけれど、
「ハレ」と「ケ」があまりはっきりしなくなってきてる現代食に
お祝い事だからといって肉料理やバター、脂たっぷりの料理を
どの世代まで作り続けるのかなーと。
もちろんなくなって欲しくないけれど、
形は変わっていかざるをえないんじゃないかなと思います。
といってもいつまでも豊かでいられる保証もないのですが。



さてパスクワの次の日、
Pasquetta パスクエッタと呼ばれる祝日は
カサティエッロという卵とチーズとサラミが入ったパンと
そら豆、パスティエーラを持ってピクニック、
というのが伝統なのですがあいにくの雨。
夕方に光がさしはじめてやっと出かけられました。


パスクワを過ぎて・・・_c0220786_3311621.jpg


パスクワを過ぎて・・・_c0220786_3314685.jpg


ピクニックでボルゲーゼ公園に行く予定だったんですが
日が沈んできたのでポポロ広場から
ローマを一望できるボルゲーゼ公園の端まで登って夕焼けを見て終わりでした。


パスクワを過ぎて・・・_c0220786_3353229.jpg


パスクワを過ぎて・・・_c0220786_3355640.jpg


パスクワを過ぎて・・・_c0220786_3361651.jpg



最後の写真は私たちではありません・・・
告知通り私たちはこの時7人で散歩していたので
収集つかなくなってましたのでこんな暇は・・・






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# by chicca-blog | 2010-04-07 03:48 | ローマ散歩

夜食のフィノッキオ料理+あぁパスクワ




義母が自分で塩漬けにしたアリーチ(アンチョビ)をもらい



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夜食のフィノッキオ料理+あぁパスクワ_c0220786_863350.jpg

(見えにくいですが上にちょっと見えてるやつです)


ただ塩抜きしてアンティパストで食べてしまうのはもったいなかったので
フィノッキオ(フェンネル)と合わせました。

夜食のフィノッキオ料理+あぁパスクワ_c0220786_891868.jpg




フィノッキオは健胃作用があるといわれ
イタリアではみんな生で食後にスライスしてぽりぽり食べます。
なんとあの太田胃散にも使われているそうです。
セロリに似ている、ともいわれたりするようですが
私はセロリの生は未だに食べられませんがフィノッキオはおいしいと思います。
セロリ嫌いな人でもいけるかも。
でも食感はセロリに似てます。


フィノッキオの種、フェンネルシードは消化作用があり
こっちでもフェンネルシードを配合したティサーナ(ハーブティー)が売られています。


こんなに胃にやさしいフィノッキオ。



普通レストランではだいたい夕方6時半とか7時に夕飯を食べるのですが、
仕事が終わって帰ってくるのは深夜12時過ぎることがほとんどなので、
どうしても帰ってからなにか食べたくなることがほとんど。
でも食べたらすぐ寝たい、ということで
フィノッキオを使った料理だったら消化にも良いのでは。
ということで最近よく作ります。



フィノッキオをスライスしてアリーチと合わせて
オリーブオイルを合わせてオーブンへ。
(といってもうちにオーブンはないのでトースターで)
塩気やアリーチだけでだいたい十分ですが好みで。
くたっとさせてもいいしシャキシャキ感が残るくらいでも
好みで良いのではないのでしょうか。
料理とよべないほど簡単です。



夜食のフィノッキオ料理+あぁパスクワ_c0220786_844037.jpg



フィノッキオの上の部分のフィノッキエットという香草がついているものを選べば
デコレーションに使えて便利です。





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パスクワですね。
パスクワのいわれをねちねちと書こうと思っていたのですが
明日義両親たちがナポリから来ることになり、
パスクワの日は

私(日本人)
旦那さん(ナポリ人)
マンマ(ナポリ人)
パパ(ナポリ人)
旦那さんの弟(ナポリ人)
旦那さんの弟の彼女(ブルガリア人)
旦那さんの弟の彼女の弟(ブルガリア人)
・・・



で過ごすことになったのですが





・・・うちはワンルーム・・・





今まで義両親だけでもあの早口のナポリ弁でしゃべりまくるので
すごいことになってたんですが、
なんと弟の彼女がマンマと同じタイプであることが最近発覚・・・!



・・・次の更新は少し先のことになりそうです。

# by chicca-blog | 2010-04-03 08:27 | イタリア料理・食材

特産品とは何か?-イタリアの原産地名称保護制度-




少し前、
「GAMBERO ROSSO」という料理雑誌に
特産品、PRODOTTI TIPICI とは何か?
というコラムがあり

「例えば、スニーカーは今や中国でほとんどが生産されているけれど、
スニーカーが中国の特産品とはいわない。
特産品とはその地域や伝統に根ざした特有のものでなければならない」

というのを読んで当たり前なんだけどわかりやすいなぁと思いました。

イタリアを始め私がヨーロッパで興味があるのはこの
「特産品」であり各国特有の古い建築だったりしますが
何となく雰囲気が好きだから、とか
おいしいものがたくさんあるから、
とか最初のうちはイタリアを好きな理由が上手く説明できないでいました。



特産品とは何か?-イタリアの原産地名称保護制度- _c0220786_6312749.jpg


EUにはこのような特産品にたいして、
消費者に安全と品質を保証し
生産者に原産地呼称の保護を目的とする
原産地名称保護制度を1992年に制定。
認証対象品はオリーブオイル、パン、チーズ、ハム、果物、野菜などなど。





DOP(Denominazione di Origine Protetta)
保護原産地呼称
本制度中最も厳しい基準で、定められた地域原産品を定められた製法で生産・加工・調整されたもの。比較的狭い町や村の特産品。

IGP(Indicazione Geografica Protetta)
保護地理表示
定められた地域原産品を定められた製法で生産または加工、または調整されているもの。
州のようなやや広い地域の特産品。

STG (Specialità Tradizionale Garantita)
伝統的特産品保証
定められた伝統製法に基づき生産されたもの。



(2010年DOP/IGTの表はこちら→PDF






特産品とは何か?-イタリアの原産地名称保護制度- _c0220786_6321173.jpg



一方ワインに関しては、原産地と品質を保証する 4種類の表示があります。
こちらはイタリア独自のワイン法で1963年制定。




DOCG(Denominazione di Origine Controllata Garantita)
統制保障付き原産地統制呼称
イタリアワインの最上位に位置づけられる。
DOCからDOCGに申請する場合、最低5年以上のDOCの経過期間が必要。

DOC(Denominazione di Origine Controllata)
原産地統制呼称
生産者にブドウ栽培に適した場所、収穫制限、醸造方法、法定熟成期間などを規定し、原産地呼称を保護することを目的とする。

IGT(Indicazione Geografica Ticpica)
地域特性表示
ワイン用ぶどう生産地を規定する。生産許可地域は、DOC,DOCGに比べると広範囲にわたって認められている。

VDT(Vino Da Tavola)
テーブルワイン
生産地、ヴィンテージ、品種等の規定が一切ない。特にDOC申請をしなければこのカテゴリーに入るので、高品質ワインをあえてVDTとして呼称する生産者もいる。


ただしさらにややこしいことに、
2009 年 8 月より EU がワイン規則を改定し、
DOCG と DOC は DOP (保護原産地呼称)に統合され、
IGT は IGP (保護地理表示)に、
Vino da Tavola はヴィーノ( Vino )になりました。
現在イタリアには 357 の DOP ワインに統合されていますが、
生産者は続けて従来のDOC法を使い続ける動きもあるそうです。







EU法にしてもイタリアにしてもころころ変わるし
ワインに関しては品質と法制度が連動してなかったりして
時にはわかりにくくて面倒なのですが、
サン・ダニエーレのプロシュットやパルミジャーノ・レッジャーノ、
以前紹介したベスビオのピエンノロ
トレヴィーゾのラディッキオなどもDOP認定食品。
厳しい基準のひとつひとつをたどっていくと
どうやって作るのか、
どこで何が食べられているのかわかっておもしろいです。








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# by chicca-blog | 2010-04-02 06:49 | イタリア原産地呼称制度

今年初・ジェラート

今年初・ジェラート_c0220786_644325.jpg





暖かくなってきたのでさんぽのついでに今年初のジェラートを食べました。
まだちょっと早いかなと思ってたのですが、
結構人がたくさんいました。



ここはローマで一番好きなジェラテリア。
雰囲気が良くってここで外に座ってゆっくりしてると
もう本当に幸せな気分になります。


今年初・ジェラート_c0220786_6463810.jpg


ここはひとつひとつの素材をものすごく吟味していて、
季節のフルーツ、そして原産地にもこだわっていて
保護指定原産地呼称(D.O.P.)、保護指定地域呼称(I.G.P)
のあるものも多く使用しています。


アマルフィのレモン、
ブロンテのピスタチオ、
ランゲのヘーゼルナッツ、
ノートのアーモンド、などなど。


私は
agrumi di scilia(シチリアの柑橘類)
ricotta fichi e mandorle(リコッタ、いちじく、アーモンド)
が一番好きで、
去年の夏何度食べたことか・・・

もちろん季節のフルーツを使ったソルベットもおいしい。






焼き菓子なんかに比べて
ジェラートって家で作ることはあまりないかもしれないですが、
レストランではすごくたくさん作ります。


ジェラートはレストランのドルチェの半分、
とまでいわなくてもかなり大きいポジションを占めていて、

食事が終わってから
ドルチェが始まる前に出てくる口直しの
いわゆる’プレ・デセール’にも
たいていさっぱりしたグラニータなんかが向いているし、

たとえ冬でも暖かいスフレに冷たいソルベット、
なんていうのも冬でもお腹いっぱいでも食べられる組み合わせ。




で、毎年ジェラートをかなり食べ歩いていて、
いろんなレシピを試したりしているのですが
イタリアはいろんな個性的なジェラテリアがたくさんあって
その店によって作る味も組み合わせも全然違って
ほんとに興味がつきないです。

しかもジェラテリアは不況に強いらしく
毎年イタリアでも開店数、売上が増えているらしいので
新しいお店を試すのも楽しみ。

ということでこれから夏にかけて
ちょくちょくジェラートレポートをしていこうと思います。

今年初・ジェラート_c0220786_6475565.jpg


gelateria del teatro
via di san simone 70
(コロナーリ通り)







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# by chicca-blog | 2010-04-01 06:53 | イタリアドルチェ・ジェラート