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香階とトルタのハーモニー

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今日は雨もなく久しぶりにすっきりと晴れて
とても気持ち良い一日。
歩いていても暑すぎず寒すぎず、
半袖で歩いてちょうど良い感じ。

これがもうちょっとすると昼間は出歩けないほど
暑くなりますからねー、
5月は本当にいい季節です。


香階とトルタのハーモニー_c0220786_2216618.jpg





さて、昨日の香料のはなしの続きです。


香りを表現するとき
「シトラス・ノート」
みたいにいったりしますが、
「ノート」という言葉はもともと音楽用語で、
音、曲調、旋律などを意味するもの。
香料では香りの組み合わせを表す香調の意味で使われます。

この場合
シトラス・ノートといえばレモン、オレンジ、ライム
などの新鮮で爽やかな柑橘系の香調を表します。


音階と香調を結びつけた試みに、19世紀のイギリスの香料研究者
S.ピースが考案した音階ならぬ香階というのがあって、
46種の天然香料を自然音階にならって音階のように並べたものだそうです。



一部を抜粋してみると

ド 樟脳
レ アーモンド
ミ オレンジ
ファ 黄水仙
ソ ライラック
ラ トンカ豆
シ スペアミント
ド ジャスミン
・・・

などと46種の香りがひとつの音階あてはめられて
次々とならんでいるわけです。



そこで例えば
2オクターブ違うジャスミンとローズは調和するし、
和音のドミソの場合
ド 白檀
ド ゼラニウム
ミ アカシア
ソ オレンジフラワー
ド 樟脳

で香気的にも調和がとれているらしいです。

ちょっと香階が書ききれないのと
↑これが実際どれほど調和できてるのかまでは
よくわからなくて(汗)、
上手いこと説明できてないんですが、
この香階という発想はすごいなぁと思ってしまいます。

(今ざっとgoogleで探したら香階が全て載っているサイトがありました、
興味がある方はこちらを参考にしてみてください!)



香階まではいかないんですが、
あのスペインのEL BULLIで
7年間シェフ・パティシエを務めたOriol Balaguerの本で、
一台のケーキを作る際の
ムース、クリーム、土台のビスキュイの
組み合わせの表が載っていて、
例えば

「洋梨のムース+ユーカリミントのクリーム=フィナンスィエのビスキュイ」
「生チョコレートのムース+オレンジクリーム=アーモンドのビスキュイ」


などなどケーキを一切れ口に含んだ時の味のハーモニー、
食感が一番合う組み合わせの提案が一覧表になっていて、
しかもこの組み合わせの場合ムースは何センチ、クリームは何センチ・・・
といったところまで書かれていてまったく細かい。

ケーキを作る時もちろんこういった組み合わせを
つくる前に考えるでしょうが、
こういうのもこの香階みたいに
「和音のケーキ」とか??
試してみるのもおもしろそう。


いつか私も「味階」が作れる日が来るでしょうか・・・
うーん先は長いです!






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by chicca-blog | 2010-05-13 22:22 | 食コラム

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